各種検査
各種検査
当院では富士フィルム製の「ARIETTA 65LE LV」という超音波装置を導入しています。この機種の特徴は通常の腹部超音波検査に加え、肝臓の硬さを測定することができ、肝臓病の進行度や、生活習慣病の増加に伴い増加している脂肪肝の程度を数値化して評価することが出来ます。
腹部超音波検査(腹部エコー)とは、人が聴くことができない高い周波数の音波(超音波)を用いて臓器を見る検査です。腹部に検査用のゼリーを塗り、超音波を発信するプローブ(探触子)を当てて、跳ね返ってくる反射波を画像化して診断します。腫瘍をはじめ、脂肪肝、胆石、胆のうポリープ、腎のう胞、腹水など、様々な病気を発見するのに適した検査です。毎年受診することで、生活習慣から起こり得る変化を観察することもできます。
腹部超音波検査は、肝臓、膵臓、腎臓の腫瘍をはじめ、脂肪肝や結石など生活習慣病と関連が強い所見も発見できます。一方、超音波が入りにくい部位があり、とくに膵臓は奥深い場所に位置するため観察しにくい場合があります。
頚動脈超音波(頚動脈エコー)では、脳に血液を送る首の動脈(頚動脈)にプローブ(探触子)を当て、頸動脈の詰まり(プラークや血栓)や狭窄の有無から動脈硬化の進み具合を観察する検査です。脳梗塞、狭心症、心筋梗塞など全身の動脈硬化疾患の発生リスクの早期発見に役立ちます。
動脈硬化とは、動脈が硬くなる状態のことです。加齢によるところもありますが、個人差が大きく、脂質異常症(血中コレステロールや中性脂肪の増加)、高血圧や糖尿病などの生活習慣病、さらに肥満(メタボリックシンドローム)や喫煙も、動脈硬化を促す要因となることが知られています。
特に、血液中のコレステロールが強く影響し、LDL−コレステロール(悪玉コレステロール)が多く、HDL-コレステロール(善玉コレステロール)が少ないと動脈硬化が進みやすいことがわかっています。動脈硬化になると、血管や心臓に大きな負担がかかって脳梗塞、狭心症、心筋梗塞といった大きな病気を発症するリスクが高くなります。
頚動脈超音波の内容
DEXA(デキサ)とは、骨密度を測定するひとつの検査方法のことで、微量な2種類の異なるX線を照射して骨密度を測定します。他の測定法と比べて最も精度の高い検査方法とされています。
骨密度測定を行うことで、骨粗鬆症(骨粗しょう症)の診断ができ、また骨粗鬆症予防につながる可能性があります。
当院では富士フィルム製の「ALPHYS LF」というDEXA法の骨密度測定装置を導入しており、腰椎と大腿骨の骨密度を測定しています。
骨粗鬆症は、骨の量が減ることで骨が弱くなり、骨折しやすくなる病気です。
日本には約1000万人以上の患者さんがいると言われており、高齢化に伴ってその数はさらに増加傾向にあります。
体の中で骨は新たに作られることと(骨形成)、溶かして壊されること(骨吸収)を繰り返しています。しかしこのバランスが崩れると、骨がスカスカの状態(骨密度の低下)になり、骨粗鬆症を引き起します。
骨粗鬆症は女性に多く、特に閉経後に多くみられ、女性ホルモンの減少や老化に深く関りがあると考えられています。
骨粗鬆症は日常生活において予防が大切な病気です。
治療としては内服薬や注射によるものがありますが、どの薬が良いかは、個々の状況によって変わります。